文章表現による芸術に標準を合わせ、堅苦しさよりも表現そのものがもつユーモアや自由さを大切にしている方々のチーム、という印象を個人的に(勝手に)抱いている習作派さんの作品集。
※書影は私が独自に撮影したものです。作者様や発売元様よりご要請ありましたら、画像の削除又は差し替えることがあります。
【読み始め】2023年12月27日
【読み終わり】2023年12月31日
2023年12月27日
小学生の手記?をテーマにした一作目を読み終えた。
添削している担任の先生(という設定と思われる)のセンスがとにかくツボ。
2023年12月31日
どの方も物語巧者で、ユーモアと毒気のバランスが絶妙!
なかでも好みだったのは『C2―夜を越える―』
構成も素晴らしくて、習作派の皆さんが追及される文章芸術の方向性がビシッと見えてくる。至福の時間を味わわせていただけた。
四つのお話のみならず序文から編集後記に至るまで、美味しく読めたという読者と不愉快さに眉を顰める読者の、感想真っ二つに分かれるのじゃないかと思う。大論争、大いに結構!かと。
むしろ、そのくらいエッジが効いていてこそ、感情は揺さぶられるのであって、それすなわち「芸術」なのではないかと私は考えている。万人に対して当たり障りなく『なんだか微妙にエモい線』ばかりを狙っていては、消費される娯楽として成立はできても芸術と呼ぶには些か抵抗が……。
本書をお迎えするにあたり、オマケでつけていただいた無料読本も面白かった!
AIにエッセイを寄稿してもらおうという、いまどきらしい試みを追ったドキュメント?を無料で読ませてくれるとは……太っ腹すぎて少々心配になるほどだ。
全文読んだ印象は、AIに古より伝わる禁断の呪文を教え込んで、デジタル宇宙から悪魔を召喚するような……今後AIはますます世界中の言語を学び、人間の嗜好の流れと構造を繊細に表現していくよう進化するだろうから、一年後同じ呪文でどんなエッセイが召喚されるかと想像するのも含めてゾクゾクしたし楽しく一気に読んでしまった。