先頃、個展を開催された(御盛況だったご様子、おめでとうございます!)ミケパンチさんの漫画。オンラインで読めるお話に書き下ろしを加えての、第二巻。
【読み始め】2023年12月27日
【読み終わり】2023年12月31日
2023年12月27日
出版されてすぐに手元に取り寄せたのだけど、スキマ時間に読むにはあまりに惜しく……執筆等々、諸々がすべからく落ち着いた年の瀬に、テレビもラジオもBGMも消して読み始めた。
ページをめくると目の前に蝋燭の灯がポッとつくような、小さくも頼もしい温かさが現れる。嗚呼、これが「作者の御人柄」というものなのだ。
2023年12月31日【読了】
どのエピソードも含蓄に富み、一読では味わいつくせない。二度、三度……暮らしの中の節目に繰り返し読むことで、作者のメッセージは心に届き、己を省みるよすがになることだろう。
第一巻に比べて、より一層「生きる」というテーマに深く分け入り、丁寧に掬いとっていた印象を受けた。
作者はキリスト教会でのお話や体験を創作の中にエッセンスとして取り込まれてる旨をたびたびお話になるけれど、なるほど、と思う。
本書を読んでいる間、昨今仏教寄りの脳味噌の私には面白い法話を聴いてるような感覚があるのだけれど、それを象徴しているのが作中に登場し、キャラクタ同士或いはキャラクタから読者へと手渡されるおにぎりだ。教えの差異を越えた「真の灯り」がおにぎりの中にしっかりとやどっているのだろうなあ。
私が心寄せる鳥さんは、今回、表紙にも登場。
鳥さんは相変わらず寡黙なのだけど、その御活躍は「不器用ですから……」と言わんばかりにカッコよく優しさに満ちている。
次巻もますます楽しみ♪