あらたま@メモ魔通信

くらしの一コマ、ねこ、きもの、ラーメン、読んだ本、などな日々の活動メモ。書いて、読んで、猫と暮らす。丁寧ではないし、断捨離もしてないし、OLもしてません。

猫の本棚144番棚納品状況2024 2024年11月25日更新

 

 ※こちらは『猫の本棚』さんの一画をお借りして運営しています。

 ※猫の本棚さんでは売り上げの一部が保護猫活動などに寄付される仕組みです。

 ※完全キャッシュレス対応のお店です。現金でのお取引はできません。

 ※営業スケジュール・対応クレジットカード及び電子マネーをよーくご確認の上、ご来店くださいませ

『猫の本棚』- 本の街、神保町のシェア型書店

 

 

 

 

2024年10月31日

 納品してきたぞ!の勢いでなぜこのWEB広報ページを更新しないのか……今年のン大不思議の一つ『二か月おきに死に掛けては舞い戻り、イベント出店する』の法則は、未だ強力です。

 が!しつこい酷暑も枯れ果て、私の生命力が辛うじて勝ちましたので、強力な法則も勢いは削がれつつあり、拘束力は『イベント出店』の部分を残すのみ。

 ――そう、今回は文学フリマ東京39の出店準備が迫ってくる中、年末恒例の私事ラッシュも重なり、公私のイベント大洪水にぐるぐる流されていたのでありました。ねえなんなの2024年。冥王星みずがめ座に旅立つとか、そういう説明は全部上滑りしていくよ……_( _´ω`)_ペショ

 

 さてさて、思考力を司る脳味噌の部位がパサパサと音がするほどに乾いていることですし、今回は超サラッとモードでお知らせいたします。

 

 

 144番棚の『夢』をまた一つ盛り込んだ仕様になっています。

 「文学フリマに行けないんだよね……」という御声にどこまでお応えできるのか?それを模索した一つの結果が、文学フリマにて作品をお求めくださった皆様に差し上げる「オマケ」を封入する【猫の本棚特別ぱっけーじ】になりました。

 オマケの脱落を防ぐため、お試し読みは備え付けのファイルのみになってしまいました。何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。特別ぱっけーじでない本は、現物をそのまま手に取ってご覧いただけます。

 

 

 新刊1既刊2のバランスで「三作厳選方式」を採用してるので、会場ごとに出品してる作品が異なります。

 現状の144番棚は大阪会場と札幌会場での出品状況の再現のみなので、こんな感じの並びです。東京39が終わったら、封入オマケと封印帯が違う本が並ぶ予定。

 

 

 特装版も【特別ぱっけーじ】になってますが、文学フリマで特装版お出ししたよという意味ではありませんm(__)m

 普及版のお届け進捗に合わせて、特装版をぱっけーじ化して棚に並べております。あくまでも、作品のお求めは「普及版はイベントで、特装版は猫の本棚さんと架空ストアさん」と販路が決まってますので、お間違えの無いよう重ねてお願い申し上げます。

 

 ――今回の納品状況は以上です(*´ω`*)

 

 

2024年6月7日

文学フリマ岩手9開催目前!在庫調整が難しくなってきた(;^ω^)



 2024年6月16日――文学フリマ岩手9が間もなく開催!

 ということで、猫の本棚144番の『虎徹書林の棚』も模様替えしました。

 

 『泡沫百怪:特装版』の現物がお求めになれるのは、店舗ではここだけ!

 ※通販は架空ストアさんに委託していますm(__)m

 POPもあらたに、前面平積みしてきましたよ!

 

 今回より、お友達の恐山旅行お土産の「般若心経手拭い」が、特にオマジナイ目的でも魔除けでもなく、棚内装飾として登場しました。

 発泡スチロールブロック丸見えよりも見栄えは良いかも⁉

 

 

泡沫百怪【特装版】

現物を手にとってみられるのはココだけ!

<泡沫百怪POPより>

 手前に四冊、平積み。4月の陳列から大きな動きはありません。

 文学フリマ初売り行脚の帯も、そのまま!

 POPは新たに書き起こしております。

 

 特装版の現物販売は、こちらのみとなっております。文学フリマでの店頭在庫はありませんが、事前のお申込みで若干数の御対応はできるかと……。

 また、通販をご希望の場合は、架空ストアさんにてのお求めとなります。

 

store.retro-biz.com

 

右奥 虎徹書林の本

「本当にあった怖い話」って(中略)アンバランスさがミリョクなのでは?……と思いながら創作したヘンテコなお話たち

虎徹書林の本POPより抜粋>

 文学フリマ岩手9でも「小説|ホラー・怪奇」のカテゴリで出店いたします。

 が……ホラーっていうほど、読者の皆様を『脅かす』ことに重きを置いていないつもりで書いたお話ばかりですm(__)m

 これまでに読んでくれた家族や懇意にしてくださる方々から「分類、難しいね……」と言われつつも、最大公約数的に【怖い話】というジャンルなのでは?との言葉で後押しを受けてまいりましたので、これまでもこれからも、なんだか不思議で不気味な話=怪談というジャンルに居ようと思っています。

 お化けが退治されてスカッとする話、霊能者がカッコよく活躍する話、最後は絶対に「めでたし、めでたし」で親子愛とかで泣けちゃう話……みたいな感じのお話をお求めの方には、あまりオススメいたしません――というのも、虎徹書林の本の特性かと思います

  • 気疎譚……虎徹書林の本を初めて読む皆様が手に取る率、ナンバーワン。
  • 猫又方途……猫にもいろいろあるのです……アナタの知らない事情がね。
  • 妖之鏡細工……棚内部数にも「推し」てることが表れてます(*´з`)
  • 泡沫ノ怪……平積み中の『泡沫百怪』のパイセン本。

 

左奥 書読循環~作業場の本棚から~

夏の怪談シーズンの準備にいかがでしょ⁉

(中略)

今のテーマは『呪』

<書読循環POPより抜粋>

 虎徹書林の作業場本棚から、テーマのイメージに合う!と私が独断と偏見で選んだ本をご紹介する【書読循環】のコーナー。今回は五冊(四作品)を並べてきました

 

 今回のテーマは『』です!

 まんじゅう怖いの例を引くまでもなく、人の「怖さ」の対象は十人十色

 そして怖さの一種である「人が人を呪いにかける」方法や理由も多岐にわたります

 だれが、何を、どう『呪』にかけているのか?

 ご興味あればどうぞお手に取ってお確かめください……

  • だれが「本」を殺すのか<上><下>……本作品が投げかけた問いは今も根深く
  • 鬼の家……舞台装置としての『家』は、私も考察を続けているテーマです
  • 実話怪談  犬鳴村……噂話というのは、時を越えて成長する『呪』のような気がします
  • 聖者の落角……光と影は表裏一体、と言いますが果たしてどちらが『呪』なのでしょうか

 

 

 

2024年4月16日

文学フリマ東京38目前ですが、こざっぱりしすぎ💦


 文学フリマ京都8が終わったら――

 旧正月が終わったら――

 ぎゃー!桜が散ってしまう前にぃぃ――

 

 執筆にもたもたしているせいで、すっかり『棚の模様替えに今度こそ行くぞ詐欺』を働き続ける極悪棚主になっていましたが、土曜日にやっと!クリスマス~新年バージョンから通常版へと模様替えしてきました(∩´∀`)∩

 

泡沫百怪【特装版】

 手前に四冊、平積みにしてきました。

 文学フリマ初売り行脚の帯をそのままつけてますが、普及版が出たら帯のデザイン変えようか?変えまいか?まだ考え中です。

 特装版の現物販売は、こちらのみとなっております。文学フリマでの店頭在庫はありませんが、事前のお申込みで若干数の御対応はできるかと……。

 また、通販をご希望の場合は、架空ストアさんにてのお求めとなります。

 

store.retro-biz.com

 

右奥 虎徹書林の本

 文学フリマ東京38の出品バランスに近くなるように少しずつ調整していきます。

 実は納品直前に寄らせていただいた某イベントで一冊お迎え先が決まるという嬉しい出来事――というか、これぞ旅する本屋(しんのすがた)!てことがありました(=゚ω゚)ノヤッフゥゥゥ

 その分を差し引いても、だいぶスペースがありますな!次回はもりもり補充します。

  • 気疎譚……先日ついに、国会図書館へ納本!次なる目標に向けてのんびりお届け。
  • 妖之鏡細工……次なる国会図書館への納本を目指して、こっそり推してます。
  • 泡沫ノ怪……平積み中の『泡沫百怪』のパイセン本。

 

左奥 書読循環~作業場の本棚から~

 虎徹書林の古本コーナー。

 今回のテーマは『書を作る人々』です。

  • だれが「本」を殺すのか<上><下>……出版不況っていつからだろう?
  • 舟を編む……映画版とアニメ版、存分に楽しんで小説読みました。

【読書記録】宇宙からの手紙

 


 文学フリマ岩手でお迎えした作品。

 初見で本を選ぶとき、私の場合は「直感に因るところの嗅覚」にほとんどを任せてしまう。

 とあるブースに立ち寄り、直感で試読をした際、目次から小鼻がヒクヒク……と。それが本書との出会い。

 

【読み始め】2024年8月27日
【読み終わり】2024年10月28日

 

 

2024年10月28日【読了】

 一度め、全編を通読して「嗚呼まいったなあ」とただただ項垂れた ←いい意味で。

 二度め、パッとページを開いて登場した話を読む。それを繰り返して、ざわつく胸のうちが凪いでいくのを感じた。

 そうして季節が過ぎゆくままに、本書を学生時代片時も手放さなかった聖書みたいに拾い読みつつ、そろそろ読書メモをまとめないといけないなとキーボード―をたたいている。

 

 著者のひととなりがこの一冊に凝縮しているのならば、恐らく、著者は私なんかと違って大変におおらかな環境のもと幼少期を過ごし、ユーモアあふれる友人に囲まれ、温かき学び舎にて健やかに勉学に励んだのだろう。

 そして多くの書物と寝食を共にし、その身のうちに物語を紡ぐための土壌を育み、文学という良き苗を植えて枝葉を育てたのだと思う。

 そんなことどもを妄想してしまうほどに、どの話も私には眩しくうつり、故に前述のように「嗚呼まいった、まいった」と呆けていたのである。

 

 人はただ飯を喰って適度に運動しぐっすり眠れば健やかに育つというものでもない。時に甘酸っぱい経験もするだろうし、裏切りの刃を背中に浴びせられることもあろう。

 普段の私は聖書の言葉を引用してそれらを「試練」の一言で片付けたくはない派を標榜してるのだけれど、敢えてここでは「試練」という表現を引こう。つまり、著者はそんな人生によくあるだろう試練を試練として勇敢に乗り越え、己を健やかに磨く糧にしてきたのだろうなあ……一本めの話でありこの短編集のタイトルにもなっている『宇宙からの手紙』不思議な可笑しみの中にほろ苦さ漂う『穴掘り少年A』切り取った場面ひとつひとつに愛おしさが滲む『帰り道RTA』。この三本の話は特に、まいっちゃったもんである。

 いいなあ、私も次回人間としての生をうけることあらば、こんな健やかな物語を紡げるようになりたいよぅ。

 

 

【読書記録】アニメ大国 建国紀 1963-1973 テレビアニメを築いた先駆者たち

 一棚お借りしているシェア型書店『猫の本棚』さんにてお迎えしてきた作品。

 作者の中川さんの棚に本書が並んだ旨をつヰったー(現:えっくす)で知り、こそこそとお店に伺って立ち読み、もくじを眺めて「こりゃ大変な一冊だ!」と即レジへ。

 サブスク盛り上がる昨今でも、名作と呼ばれるアニメが全て鑑賞できるわけではないし、鑑賞できたとしてもその時代背景や他の作品との相互関係がわからないといまいちピンと来なかったりする。こういう本を読んでおくのとおかないのでは、文字通り『見る目』が変わっちゃうと思うのだ……。


【読み始め】2024年2月6日
【読み終わり】2024年9月21日

 

 

 

2024年4月28日

 日本のアニメを語るにあたって、良くも悪くも手塚治虫という漫画家は避けて通れないのだ……とはなんとなく聞いていたけれど。アニメがアニメと呼ばれる以前からその影が爪痕が、薄っすらとではあるけれど残っているんだなあ。

 そして、アニメとは直接関係無いように見えて、実はとても重要なのが「映画からテレビへ」と国民の嗜好の大柱が移ろうとする時期について。高級品だったテレビが一般家庭に普及し、娯楽の花形になっていく様は、当時の映画業界にとっては大変な衝撃と静かにして重たい恐怖だったのかもなあ……と。

 とはいえ、そんなテレビの普及のおかげで、私はライディーンやコンバトラーVの雄姿を拝めるのだけど、それはもうちょっと先で語られるのかしら?とどきどきしながら読み進めることにする。

 

2024年8月7日

 読み進めては少し戻って同じ節を二度、三度、読み返してみる。

 こちらの御名前どこかで……と引っかかっては、ググって「あああああ、これらの作品のクレジットでお見かけしていたのか!」と漫然とテレビを見ていた子供時代に思いを馳せては戦慄する。

 手塚治虫先生も実践したストーリーボードというものについて、絵コンテとの違いやプロットとの関係性などを調べ、練習テーマを設定して書いてみたりする。

 

 そういうことをやっていたら、やれやれ、もう真夏いや酷暑に突入してしまった。

 暦の上では立秋とか、口に出すのも馬鹿馬鹿しくなってくるくらい、1960年代のクリエイターの皆様の(特に手塚先生の先を見据える目の凄まじさの)熱量で頭の中も沸騰しっぱなしだ。

 創りたいものを創る。その環境を継続させるための、資金と人手の循環する仕組み作り。私は文字で物語を作るから、当時のアニメーション制作の現場とは規模が全然違うけれど、それでも本書で掘り起こされる国内アニメの夜明けという貴重な時間の中には学ぶべきことが山ほど詰まっている。

 

2024年9月21日【読了】

 文学フリマ札幌9に出店するため!と大変に大きな理由を見つけたので、北海道新幹線と在来特急を乗り継ぎ、およそ半日の列車の旅に出た私は、道中本書の残りを駅弁と共に楽しみ、だだっ広い牧草地帯の向こうに陽が沈まんとする瞬間に読み終えたのだった。

 その景色と、手塚アニメの衰退が絶妙に重なる気がして、その後の日本のアニメの盛り上がりを知っていても、やっぱりセンチメンタルな気分になる(頭の中では中島みゆきが歌い出していた)。

 

 アニメ業界の悪習を作ったのは手塚治虫だ全部手塚治虫が悪い、という論調を信じる人は本書を読めばいささか考えが変わるのではないだろうか?

 それでもやっぱり大元は手塚だ!との認識に揺るぎは起きずとも、天才とはいえたった一人の産み出したアイデアがその後大勢を泥沼に沈めるだけの膂力があると決めつけるのは乱暴だなと思うのではないだろうか。

 あのダイナマイトも――発明者は戦争の効率化のために作り出したのではないと言っていたのではなかったか?それを手にしたその他大勢が、素晴らしい道具を悪しきことに流用した後続の者たちは一ミリも罪に問われないというのだろうか?

 

 畑は違えど、本書に登場する物語の作り方は、私も大いに活用している。本書を読むことでもう一度、そのメソッドの基本に立ち返り、練習問題よろしくお話を一本書いてみたりもした。

 本書は歴史に興味がある人、何らかの創作に携わる人、資料本マニア、そういった人々にはもちろんのこと、日本の文化について一段掘り下げて学んでみたい人にも、その好奇心を充分に満足させてくれるものと思う。

 モノ作りって大変だけど、ゼロから産み出す大変さはその斜め上を行く、想像なんて軽く飛び越えるよ……と、本書を読んで打ちのめされる人がひとりでも増えますように。

 

 

【読書記録】犬はかわいい


 文学フリマ岩手でお迎えした作品。

 ほんとは東京会場でお迎えしたかったんだけど、第一会場の熱気と人の多さがすさまじく、生まれついての方向音痴である私(自ブースは第二会場だった)は入場と同時に行き先を示す矢印を見失って、出口専用扉からペッ!と吐き出されてしまった。

 ナカノヒトリさんが岩手にも出店されると知り、私もたまたま岩手のブースに当選していたので、この機会を逃してはならぬ!と鼻息荒く本書を手に取った。

 

【読み始め】2024年7月30日
【読み終わり】2024年7月31日

 

 

 
2024年7月31日【読了】

 コンフォートゾーン、というものがある。

 心理的安全領域、とでも訳されるようだが、実はこれなかなかにクセモノらしい。

 ストレスも不安もなく文字通り安全安心の「ぬるま湯」みたいな状態や環境だけど、人間というのはそこに永住することはできない……らしいのである。

 また、傍から見るとストレスまみれに見える環境でも、住めば都というか、慣れ親しんでしまうとコンフォートゾーン化してしまうこともあったりして、いわゆる依存症とか?やめるにやめられないジレンマの元凶として機能する場合もあるんだとかナントカカントカ……苫米地英人先生の御著書の内容を反芻し、うろ覚えとはいえ、その意味するところに再びの戦慄を覚えているところだ。

 

 なんでこんなことをメモしてるかってェと、本書で要らん嘘をついた主人公が、その嘘によって自ら人生のコンフォートゾーンを抜けざるを得なくなり、のっぴきならない状況に陥っていたからである。いやあの嘘は、もしかしたら、意識せぬままコンフォートゾーンを抜けたいと願っていた末の、魂のささやかな悲鳴だったのか?

 いずれにせよ、である。

 境界線を跨ごうか、跨ぐまいか。

 いや、跨がないと、その先にしか道はないんじゃないの?――

 そんな人生の『まばたきみたいな一瞬』を、ナカノヒトリさんは淡々と、それでいて鋭利に切り取っている。

 

 私はこの物語を、主人公の『成長』の物語であると言い切ることができない。

 主人公は小さな不便や不満の中を泳ぐが、今の段階ではそれらが解決に至ったかどうかはわからず、それこそ主人公の人生の行きつく先で彼女のみがその答えを知ることを許されている……のだろうと思う。こういう温度感、物語と読者との距離感を、絶妙にはかってくださるナカノヒトリさんのセンスが、私は大好きだし、信頼できるなあと思うわけです。