あらたま@メモ魔通信

くらしの一コマ、ねこ、きもの、ラーメン、読んだ本、などな日々の活動メモ。書いて、読んで、猫と暮らす。丁寧ではないし、断捨離もしてないし、OLもしてません。

【読書記録】50歳からのごきげんひとり旅

 

 ある計画を進めている時に、その参加者から「この本のマインドと私たちのやろうとしてることに、言葉では表せない共通点があるような気がする」と教えてもらった。

 表現しようとしても表現できないことって、中々に興味深いものだ。

 いったい、どんなものを汲み取ったんだろう?という好奇心も相まって、読み始め。


【読み始め】2024年6月10日
【読み終わり】2024年6月19日

 

 

 

2024年6月19日【読了】

 本書を読んでムクムクと好奇心が刺激されたなら、サァ迷わずアナタもレッツおひとり旅!――というのが、筆者が本来提示しているテーマのど真ん中にあるものだろう。

 ところが、元来おうち大好きっ子で、できることならばネット環境で人生の大半を簡潔できたらサイコーじゃねえかと考えるのが私であり、そんな人が 文学フリマ に出店し知らない土地に赴くにあたり自分を『ごきげん』な状態に引き上げるべく努めるのは最早義務オブ義務なので、つまり本書にて提案されていることはほぼほぼ私がここ最近実践済み。したがって、本書を読んでおひとり旅熱が高まったかというと、時はまさに文学フリマ岩手出店の只中であり、更には読み終えたのが荷解きを終えてホッと一息ついたころだったりするので、メインウェーブに乗れずにマジでごめんなさい……と反省しきりなのであった。

 

 とはいえ、だ。

 著者と私の「興味の第一印象」が丸被りすることはなく、何度か訪れたことのある京都でも未踏の場所がこんなにあるのか!という驚きもあったし、ひとり旅モデルケース集という楽しみ方をするならば、大変に参考になる本であることは間違いないと思う。

 著者が自然派ワインを行き先の指針にするように、私は専ら、クラフトビール醸造所とラーメン屋を移動の基準軸にしている(美味いビールを醸すところには、必ず旨いタンパク質がある。と私は信じている)。そこに古本屋巡り、怪しく味わい深い路地撮影なんかを組み込むと、私のひとり旅モデルケースが一丁上がりというわけだ。

 私のモデルに著者おすすめのスポットを一つ組み込むだけでも、旅の彩りというものはガラリと変わる。それは朝ラー(朝ごはんのラーメン)を、シズル感たっぷりの厚焼き玉子サンドのモーニングセットに置き換えるくらいの衝撃だ。

 想像力を逞しくし、あくまでも安全を考慮しながらセオリーを少し踏み外し(元気にただいまを言うまでが旅ですから)、それをワクワクと楽しむこと――私の更なるごきげんな出店旅は、進化の余地が十二分にあるということではないか。それが判っただけでも本書を読んだ甲斐はある。

 

 私が今計画していることも、これまでの定番から「ちょっと冒険してみましょ」という体験型企画である。

 正直言って、計画中が一番楽しいし、実際に体を動かす段になるとめんどくさいのは明らかだし、結果が散々な目になる可能性も否定できない。しかしそこを敢えて軽やかを装い飛び込んで、前のめりにでも楽しむことができるかどうか?

 ああ、もしかしてこういうことかなあ……と。