あらたま@メモ魔通信

くらしの一コマ、ねこ、きもの、ラーメン、読んだ本、などな日々の活動メモ。書いて、読んで、猫と暮らす。丁寧ではないし、断捨離もしてないし、OLもしてません。

【読書記録】実話怪談 犬鳴村

 

実話怪談 犬鳴村 (竹書房文庫)

実話怪談 犬鳴村 (竹書房文庫)

 

  

 二回目の緊急事態宣言が発令されたため、楽しみにしていた書店ハシゴを断念。
 Amazonでポチリました。なんの呪いだー(´;ω;`)ウゥゥ


【読み始め】2021年2月19日
【読み終わり】2021年3月5日

 

 

2021年2月26日
 吉田氏の犬鳴村論は圧巻。都市伝説や怪談の成立研究をなさる方はぜひ一度読んでとオススメしたい。犬鳴村の話は、既にネットの噂という域を越え、某一年戦争や某鬼殺隊のようにある種の一般知識と化してきているんだなあ。
 
 
2021年3月1日
 実在しない村を探す人々。
 現と虚のあわいで怪異に遭ったと話す人々。
 怪談って、それも実話怪談って、一体なんなのだろう?
 
 ネット民は時に度が過ぎる悪ふざけをして、無いものを現実に引っ張りだすことがある。大抵は、薄っぺらで分かりやすい冗談だけど。
 今も昔も、結局は変わらないってことなのか。新しい怪異は私たちが産み出すのか。怪異の方で『ちょうどいい出口』を探し当てにくるんだろうか。
 
 
2021年3月5日【読了】
 怪談てなんなんだろう?
 実話じゃなきゃ怪談じゃないという人もいるし、そもそもその実話ってのが誰かの作り物或いは勘違いだろって人もいる。
 
 私は日常の何気ない違和感を拾って煮詰めて増幅させるタイプ。
 実話なの?創作なの?論で言えば、創作だ。
 にもかかわらず。
 私の話を読んだ人の一部は、フィクションですよという但し書きを読んでなお「でもさ、この話のどっかはホントにあったんでしょ?」と聞いてくる。

 犬鳴村という架空のコミュニティの話が『実話』として歩き出すくらいだもの。
 現実と虚構の境目なんてのは、在ってないようなものなのかしらね。
 馬鹿馬鹿しいったらありゃしない……だけど、それが良いんじゃないかしら。
 怪談の深みに嵌るってのは、ミイラ取りがミイラになるとか、そういう表層的な話じゃないのよね、たぶん。もっとこう……表と裏が常にひっくり返っていて、それを絶え間なく繰り返していて。アチラ側に行ったまま帰って来られなくなった人ってのは、その繰り返しを続けるうち「どっちが表だったっけね?」てなっちゃった人なんじゃないかなあ。よく、わかんないけど。