MUJI BOOKSから出ている文庫本。
無印良品銀座で購入しました。
【読み始め】2020年12月19日
【読み終わり】2020年12月29日
2020年12月20日
p34~p36に、ぶち抜かれた。
特にp36。
こんなに他者に恋い焦がれることってあったろうか?ていうか、小泉先生……こんなに焦がれてらしたのですね。
他者に、恋い焦がれられたこと、あるだろうか?
セツさんが羨ましい、というよりも。
こんな巨大な気持ちを常に受け止めるセツさんの妻っぷりのデカさよ。
セツさんが羨ましい、というよりも。
こんな巨大な気持ちを常に受け止めるセツさんの妻っぷりのデカさよ。
恋しいとも愛してるとも書かれてないのに、苦しくて焼かれるようでひとりぽっちで、けれどそれすらも受け入れて、少し弾んでいる。
たった一枚のハガキですらも、こんなに心揺さぶるほどに、恋しいという気持ちって複雑怪奇だ。
たった一枚のハガキですらも、こんなに心揺さぶるほどに、恋しいという気持ちって複雑怪奇だ。
2020年12月26日
耳なし芳一の素朴な文体に流れる切なさや残酷さ、深堀りしたくなる狂気、いずれもいつ読んでも素晴らしい。
そして、瑞々しい感性によって観察された古い日本の風景の輝き……見るもの・聞くもの全てに、真っ直ぐとそれでいて過不足なく感動し、それを文字にするラフカディオさんは永遠の少年のようだなと思った。
そういえば、漫画家の水木しげるも、自伝や伝聞等によると御自分の感じたものには素直というか、嘘がつけないタイプの方だったようだ。怪異に心惹かれる創作家は皆、多かれ少なかれ、危なっかしくも洗練された感性を持ち合わせているのかもしれない。
そして、瑞々しい感性によって観察された古い日本の風景の輝き……見るもの・聞くもの全てに、真っ直ぐとそれでいて過不足なく感動し、それを文字にするラフカディオさんは永遠の少年のようだなと思った。
そういえば、漫画家の水木しげるも、自伝や伝聞等によると御自分の感じたものには素直というか、嘘がつけないタイプの方だったようだ。怪異に心惹かれる創作家は皆、多かれ少なかれ、危なっかしくも洗練された感性を持ち合わせているのかもしれない。
2020年12月29日【読了】
嫌だ嫌だと言っても、読んでいればいつかは最後のページにたどり着く。まるで人生だな、と思う。
人の一生と大きく違うのは、読み終えたらすぐに最初に戻って読み直せる事だ。初読時にだけ許される新鮮な感動とはまた違う、一度通ったページだからこその美しさ。面白さ。
200ページにも満たない本だけど、買って良かったとしみじみ感じ入った一冊だった。
手に取るだけで、嬉し恥ずかし。愛してやまないアイドルのグッズを、おこずかい貯めて買ったときってこんな気分だったかもなあ。