やってみて、本当に良かった
語っております。長いです。
タロット教則本の多さに驚いた
去年の秋頃だっけな?
アカデミックにタロットと向き合おうと考えた。
自分で札の意味を深掘りし、考え、纏めよう。そこから体系的な分類法を見直したり納得のできる象徴解読や新解釈を付け足していこうかと思った。
どうした、急に?と思われた方も居られると思う。
その疑問、ごもっとも。私も事ここに至って、こんな大胆不敵な試みをしようなどと閃いちゃうなんて、どうかしていると思ったもの。
全ては、タロットの教科書を銘打った本の多さにあった。
どうしてそんなに多くの占術家や研究家が『これぞ決定版!』と帯が巻かれた本を書いては出し、改訂を重ねているのか?
何冊か読んでみて判ったのだけど、タロットの解釈に正解は無い、というのがそもそもの理由らしい。
タロットの解釈は占術家の数だけあると思った方がいい
ライダー版のように世に出てから長い年月を経ているデッキは、それだけ多くの人の手に上ってきたわけで、象徴一つとっても広く深く研究が進んでいる。
乱暴な言い方をするなら『多くの研究においてこういう結論に至ったのち、その見解で良いですよと多くの方から賛同を得ている』ので、大概の教則本の共通認識は一致している。
例えば、愚者の札は『自由』。例えば、塔の札は『破壊』。例えば、世界の札は『完成』。という風に。
私の場合、一枚引きで自身を占っているうちは、なるほどこりゃオモシロイで済んでいた。しかし、面白さが色濃くなってくると、二枚引き、三枚引き、ちょっと凝ったスプレッドへと段階を進めたくなるものだ。
そうすると、札の配置によって拾うべき言葉も変わってくる。微妙なニュアンスを拾いたくなる。もう一押しを読んでみたくなるので、こういう解釈ってどうなの?と教則本に立ち返る。
私はどちらかというとしつこいタイプの理系な頭のようで、いくつか提示されたデータを同士を突き合わせて、より適切だと思われる答えに再構築していくというスタイルが好きだ。
タロットの教則本もそういうわけで何冊も揃えているが……ちょっとずつニュアンスが違うどころではないことが間々あることに気付いた。極端な場合、これって正反対のことが書いてあるのでは?と札の解釈以前のところで不安にあることもあった。
で。タロットの歴史的背景とかを深掘りしてわかったんだけど、スタートからして『正しい・詳しい解説書、なし。各々の魔力のままに読むがいい』みたいなスタンスらしい。そりゃあ、あっちこっちで研究されるわけデスヨ……。
つまり。あれやこれやと調べたり、考えたりしたうえで。
これぞ!という答えが掴みたいのならば、揺らぎなく読み解きたいのならば、誰かの導き出した解釈はあくまで参考程度にとどめ、己の研鑽や閃きによって解釈の道を究めるしか方法はない、と。結論を得たわけ……ねえ、これって既に腰まで沼に嵌ってたってことじゃない?と気づいたのは、今。たった今。
道具はペンとノートだけ
研究対象とするデッキは、よく使うライダー版と比較対象としてライダー版に準拠したデッキをいくつか。
それ以外に用意したのは、纏めるためのノートと書きやすくて読みやすい筆致を約束してくれるペンを一本。
大アルカナと小アルカナ、合わせて78枚を一枚一枚つぶさに眺めて、正逆も見比べて。なんでこんなこと始めちゃったんだろうなあ、と嫌になる瞬間がなかったと言えば嘘になる。
とはいえ、成果は確実に表れた。札から拾う言葉のイメージに広がりが出たし、この並びだったらこういう解釈を取ったほうがいい!とする度胸もついた。
そして……ますます、研究マジ面白い!なスタンスが強固なものになった。肩書についている『見習い』の三文字は、一生つきっぱなしで良いかなと思い始めてる。
この度、一デッキ分=78枚の正逆解釈のまとめが終わった。
この先はより深い象徴解釈や、新しい分類解釈などに目を向けて深く掘っていくことになると思う。これはもう、終わらない旅のようなものなんだな。
一区切りを終えてみて、正直な話、気軽に始めるようなもんじゃないなとは思う。そして、腹を括って始めてみて、やり終えたなら絶対に損はないなとも思う。
私の傍らにある禁帯出のノートは、勇気の源であり、これからの指針であり、成長し続けるダンジョンだ。この先をさらに進めば、もしかしたら、良き友やライバルや師と呼べる存在にも出会えるかもしれない。
ほんとに。過不足なく。
やってみて、良かった。たどり着けて良かった。沼から抜けられそうにないの、そんなに困ってないけど……。
オマケ
自分で辞典を作ってみたけど、先人の知恵と勇気の結晶たる教則本へのリスペクトは失っていない。むしろ、みなさんの偉業の裏に隠された多くの苦労や困難に思いを馳せると、涙を禁じ得ない。
特に『これはすごいよ!ずっとそばに置いて、いつでも読めるようにしてるよ!』という本をご紹介。
というわけで
本日はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
またね~バイバイ(ΦωΦ)♪