ちょいな人々 (文春文庫)posted with amazlet at 11.09.15
「ちょっとアレな人々」が織りなす、7篇の物語が収録された本書。大方は笑って読めるのですが、笑った後にちょいゾクっとしたり、ちょい哀しい気持ちになったりいたしました。
看板に偽り無しの、ちょいな一冊。勉強や仕事の合間の息抜きにはちょうどよかったです。
描かれる物語はそんなに目新しいテーマが据えられているわけではないのだけれど、読み口は作者の「らしさ」が出ていて常にニコニコと読むことができました。
辛酸なめ子さんが解説でも書かれていましたが、ほどよい客観性と文体の温度が、よくあるテーマに新鮮みを与えていたのかも。