あらたま@メモ魔通信

くらしの一コマ、ねこ、きもの、ラーメン、読んだ本、などな日々の活動メモ。書いて、読んで、猫と暮らす。丁寧ではないし、断捨離もしてないし、OLもしてません。

衿を寝かせて着る

 今日は夏の着物・浴衣を着付けながら研究した事のメモです。

 気付けの手順が身に付いてくるにつれ、スタイルよく着たいなあと欲が出て来ました。
 ほっそり見せたいな、脚長に見せたいな、できるだけスラッと背が高く見えないかなあ……チビでおデブなので悩みがつきません。
 お洋服とは違いお着物の形はどれもほぼ一緒。丈感や帯のバランス次第でスタイルアップは「ある程度」可能です。何度も着て注意深く観察し、時にはお着物ファッショニスタの皆さまの着こなしを研究して、解決策を模索するのみ。

 
 

 解決策が見つかったら、あとは練習です。が、この段階を乗り越えるのが難しい。
 身に付いた着付け手順に解決策を盛り込む過程は、ほとんど「一から学び直し」に近いです。
 短く太い首をスッキリ且つゆったりした印象にするための道のりは、一番長く時間が掛かりました。基礎に立ち返り「なぜジャケットのように羽織ってはならないのか」まで復習して、ようやく理解しました。

 
 

 ここからは私独自の研究結果ですので、あまねく皆さまの参考になるかどうかはわかりませんm(__)m

 

衿を寝かせるってどういうことか?

 衿合わせを浅くするにせよ深くするにせよ、衿はきちんと寝かせるほうが断然キレイです(多くの着付けの先輩方も仰ってますね)。ここでは、寝かせる=衿を胸から肩にかけてペタッと沿わせることを指します。

 私の場合首が短く太いので、ちょっとでも衿が立つと冬でも暑苦しく見えてしまいます。衣紋の抜き加減よりもまずは衿の寝かせ具合!衿が寝ると、ほどよく抜けた衣紋がもれなくついてくるぐらいに考えたほうがシンプル……と持論を展開してしまうくらい、今では襦袢の着方に対する考え方が変わりました。

 

どうやったら衿が寝るのか?

 襦袢を羽織ったときの、衿を置く位置が全てです。衿がぴったりと体に沿う位置を探したらそこから衿が動かないように合わせを決めます。

 私の場合、首のつけねと肩関節の間に「衿台」があるので、そこに衿を置いたら動かないようにキープ。合わせ部分がフワフワしてても、最後にシワとりと空気抜きをすれば密着して整いますし、衣紋もしっかり抜けます。
 羽織るまでは良かったのに襦袢を着付けたら衿が立ってしまったという現象に幾度も泣かされましたが、衿合わせを決めている間に衿が首に向かって動いてしまっていました。これはもう個人的な着付けの癖で、慣れるまでは集中して襦袢を着付けていました。 襦袢の着付けがうまくいけば、着付けの八割は成功とはよくいったものだなあと思います。襦袢の衿がバッチリなら、その後の「半襟の出し具合」も面白いように決まります。

 

問題点は?

 衿が寝ると自然と衣紋が抜けるかたちになりますが、丸くUの字に抜けます。Vの字に抜きたいならば、襦袢に衣紋抜きをつけて微調整が必要です。
 また、半襟をたっぷり見せる場合は衿合わせを深めにしますが、その場合衣紋がかなり大きく抜けます。最近は普段着でもおしゃれの方向性が多様化してますから「このくらい抜けてても、まあいいか!」の範囲なら良いのですが、背中まで見えてしまうのはちょっと見せすぎかなあ……と思いますので、襦袢での解決は程々にして長着の衿合わせで一工夫する段階に移行するのが良いでしょう。