あらたま@メモ魔通信

くらしの一コマ、ねこ、きもの、ラーメン、読んだ本、などな日々の活動メモ。書いて、読んで、猫と暮らす。丁寧ではないし、断捨離もしてないし、OLもしてません。

完全犯罪に猫は何匹必要か?

完全犯罪に猫は何匹必要か? (光文社文庫)
東川 篤哉
光文社
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 人間ドックの待ち時間に読み始め、その後は暇なときにつらつらと。

 猫が何匹、というより事件解決にあまり向かない変人が何人必要か?と書き換えたい気持ちでいっぱいになりましたが、そう思わせるだけの饒舌っぷりがこのお話の持ち味。アリバイトリックにアホほど技巧を盛りこまず、むしろそういう向きを鼻で笑うかのごとく登場人物達が常に「斜め上」を見ている……野暮なことはいいっこなしですね。

 愉しかったかどうかと問われると、中の中といった感じでした。激しく感情が揺さぶられたりせず、謎が謎を呼んで脳みそを引っかき回したりもなく、ほんわか・ふにゃふにゃ気分がずっと続く読み心地なので。
 それよりも。本文に何度か登場した丹下左膳の映画のことが、私、一番気になります。