あらたま@メモ魔通信

くらしの一コマ、ねこ、きもの、ラーメン、読んだ本、などな日々の活動メモ。書いて、読んで、猫と暮らす。丁寧ではないし、断捨離もしてないし、OLもしてません。

四畳半神話大系

四畳半神話大系 (角川文庫)
森見 登美彦
角川書店
売り上げランキング: 1014
おすすめ度の平均: 4.0
5 明石、ときどき小津。青春残酷物語
1 金返せ
1 テーマは面白いのですが・・・
5 バラ色のキャンパスライフは妄想なのか
3 平行世界とifストーリー。同一文章が多く、冗長で退屈。

 硬派な文体で紡がれる、青春の光と影(という名の屁理屈)。軽妙洒脱にして、粘着質。ひたむきなまでにまっすぐと真後ろに走るその姿勢には、すがすがしささえ覚えてしまう------
 ちょっとやそっとの「文章の巧さ」では、こうは行かないと思います。やはり自分自身の知的大鉈をためらいなく振るえる作家の方でなければ。天性のエンターテイナーですね。


 面白く読んだのですが、ちょっと疲れてしまいました;
 パッチワークのような構成のアイデアも、私は嫌いではなかったのですが……あまりに精密すぎて、疲れてしまったのです。隙がなさ過ぎて肩が凝った、とでも申せましょうか。
 その一方で、前衛派芸術のような超絶技巧タイプがお好みの本読みさんには大好物として受け入れられるかなあとも思います。我こそは、という未読の本読みさんはぜひぜひトライしてみてください。


 この作家さんが、もうもう大まじめに「大恋愛大河小説」を書いたらどんな作品になるんだろう?と夢想してみましたが、よくよく考えれば「そんな真っ当なモン、こっぱずかしくて書けるか!」て展開になるか或いは書いているうちに技巧的思想が縦横無尽に走って「大恋愛云々」とはかけ離れたところに着地するかしてしまいそう。
 すみません、余計なこと考えすぎました言い過ぎました、すみませんスミマセンm(__)m