訳あって劇場に行かない派の私が、劇場に足を運んだ
これは観ておかねばならないぞ……試写を観た方々のコメントをあちこちで拝読するにつけ、胸のざわつきがどうにも収まらなかった。
風邪を拗らせていた時から、映画館へ行かなくてはいけない作品だと、使命感に燃えていた。
『ボーダー 二つの世界』
ミニシアターでの上映というのも、薄暗く影の濃いものに惹かれる私にはどうにも無視できないポイントだった。
今も昔も、劇場は苦手。その訳は
私はとにかくチビなので、昔から映画館のシートの具合によっては前のお客さんの頭でスクリーンが隠れてしまうことはよくあった。
だから、御多分に漏れず体格の良い人向けに仕様がどんどんシフトしていく映画館には足を運ぶのが億劫になってきていて、専らお家でDVDかBlu-rayで観る今日この頃。
しかし、とにかく早く観たいのとパンフレットに東雅夫さんが寄稿されてると聞いては劇場に足を運ばずになんとする。劇場という場所への苦手意識、辛かった過去を一気に脇に放り出すパワーが生まれた。
※心配した観やすい席ありますか問題は、発券係の方に相談に乗っていただいてクリア。ダメ元で話してみるもんだなあ。
ネタばれ無しで、感想駄々洩れさせますね
やられた。
観終わってまず、頭に浮かんだのがこの一言。
次に中々立ち上がることのできない体に愕然としつつ、
痺れた。
と、思った。
映像表現だけでなく、プロットも美しい。
それ故に、内包するテーマや社会問題等のモチーフの闇が濃く深く、残酷で、才能に嫉妬せざるを得ない。
出来ればもう一度、映画館で観て、伏線や仕掛けなどを確認しつつ、見逃したかもしれない細部の映像を味わいたいけれど、先ずは原作小説を読んでクールダウンしようと思う。
※後日、同原作者による『ぼくのエリ 200歳の少女』も観た。『ボーダー 2つの世界』が延長公開されるのならば、二本立てを是非検討いただきたいなあ……などと夢想してみたり。この二本は絶対に合せて観ると素敵だと思うんだ。
ミニシアターのみなさま、よろしければ……よろしければ平に平にお願いいたしたく……駄目でしょうか??????